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総合内科専門医試験の難易度は?合格率・合格基準から見る「どのくらい難しいか」

受験を決めたあと、あるいは決めかねているときに、まず気になるのが「この試験、どのくらい難しいんだろう」ということだと思います。調べると合格率はすぐ出てくる一方で、「何点取れば受かるのか」はどこにも書かれていない。 総合内科専門医試験の難易度とは、合格率の数字そのものではなく、「内科を広く問われたときに、経験の薄い分野で大きく崩れずにいられるか」の難しさです。 結論から言うと、合格率は近年約9割まで上がっており、幅広く研修してきた人にとっては、それほど重い試験ではありません。ただし自分の専門とその周辺しか経験していない場合は、苦手分野がそのまま失点になり、そこを放置すると通りません。 この記事では、公表されている数字と公表されていない数字を分けて整理し、どこで差がつくのかを説明します。

総合内科専門医試験の合格率はどのくらい?

直近では約9割です。ただし初期の頃は合格率が低かったですが、年々上昇傾向にあります。

日本内科学会は受験者数・合格者数・合格率を公表しています。総合内科専門医試験の直近10年度の推移は次のとおりです。

年度受験者数合格者数合格率
20167,7314,38156.7%
20177,2834,36760.0%
20184,9363,55972.1%
20195,4283,55165.4%
2020試験延期
2021試験延期
20225,0623,63771.9%
20231,5271,33487.4%
20241,8871,68889.5%
20251,8401,71393.1%

※2020年度・2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響で試験が延期されました。

内科専門医試験のほうは、開始以降ずっと高い水準で推移しています。

年度受験者数合格者数合格率
20211,9651,85694.5%
20222,4952,24690.0%
20232,8332,41685.3%
20242,9972,80493.6%
20252,7692,64695.6%

数字は年度によって動きます。受験する年度の最新の数字は、学会のページで直接確認してください。

出典:日本内科学会「試験結果」

合格率が約9割なら、簡単な試験ということ?

「誰でも受かる」ではありませんが、「難関」でもありません。ただし直近の9割という数字だけを取り出して読むのは危険です。

上の表をもう一度見てください。総合内科専門医試験の合格率は、2016年度の56.7%から2025年度の93.1%まで上がっています。同じ試験の話とは思えない変わり方です。

同時に動いているのが受験者数です。7,731人から1,840人へ、およそ4分の1になりました。合格率が上がったというより、受験する層そのものが変わったと見るほうが実態に近いでしょう。

だから「合格率9割の試験」という理解だけを持って臨むと、見立てを誤ります。数年前に受けた人が同じ試験を「6割の試験」として記憶しているのも、間違いではないのです。

そのうえで、正直に書きます。この試験は、合格だけを目標にするなら、そこまで難しいものではありません。

受験しているのは全員が内科医で、受験資格を満たすところまで研修を積んできた人たちです。内科の各領域をひととおり経験してきた人であれば、知識の土台はすでにあります。あとは出題形式に慣れて、抜けている部分を埋めれば届きます。

ただ——それは「研修の幅」が確保できている場合の話です。 ここに条件があります。

では、誰が落ちるのか?

自分の専門とその周辺領域しか研修してこなかった場合に、特定の分野が丸ごと苦手なまま残り、そこの得点が低くて届かない、という形で落ちます。

内科と一口に言っても、日常的に診ている領域はかなり限られます。循環器を専門にしていれば循環器とその周辺は自然に維持されますが、そこから離れた分野は、研修医のとき以来ほとんど触れていない、ということが起こります。知識が古いというより、更新されないまま止まっている状態です。

この試験は、そこを広く問いに来ます。専門分野は対策しなくてもある程度取れる。問題は、手つかずのまま残っている分野です。

そして次の章の合格基準の話とつながります。特定の分野だけ極端に低いと、総合点が足りていても引っかかりうる、という構造があるためです。苦手分野を放置したまま本番に行く、というのが一番危ない進み方です。

逆に言えば、やるべきことははっきりしています。得意分野をさらに磨くのではなく、手をつけていない分野を「大きく崩さない」水準まで持っていく。ここに時間を使えば、合格は十分に見えてきます。

何割取れば合格できる?

学会は合格基準を公表していません。受験者の認識では、総合得点については60%前後の絶対基準があると広く考えられており、さらに分野別の極端な低得点に対する足切りが加わる「ハイブリッド型」とされています。

まず事実として、学会は試験結果(受験者数・合格者数・合格率)は公表していますが、合格に必要な点数は公表していません。「◯点で合格」と書かれた公式の資料は存在しない、という前提で読んでください。

そのうえで、受験者の間では次のように理解されています。

  • 総合得点については、60%前後の絶対基準があると広く考えられている
  • それに加えて、分野別の極端な低得点に対する足切りがある
  • つまり「総合点」と「分野ごとの下限」の両方を見る、ハイブリッド型とされている

これは公表された数字ではないので、目安として受け取ってください。ただし準備のしかたを決めるうえでは重要です。

もし合格が総合点だけで決まるなら、得意分野で稼いで苦手分野を捨てる戦略が成立します。でも分野別の下限があるなら、その戦略は成立しません。捨てた1分野で沈む可能性がある。目安の数字そのものより、この構造のほうが実務上は効いてきます。

前の章の「誰が落ちるのか」と、ここが噛み合います。勉強していても落ちる人は、単に総合得点が足りないのではなく、苦手分野を放置したまま本番に行って落ちている可能性が高いです。

難易度を踏まえて、何から準備すればいい?

「得意を伸ばす」より「弱いところを大きく崩さない水準まで底上げする」を先に置くのが、この試験の性質に合っています。

順番にすると、こうなります。

段階やること狙い
1全分野を薄く一周するどこが手つかずかを把握する
2弱い分野を洗い出す底上げの対象を決める
3弱い分野から知識を入れる下限を割らない水準まで持っていく
4同じ論点を別の問題で解き直す「読んだ」を「解ける」に変える

意外に思われるかもしれませんが、多くの人がつまずくのは1でも3でもなく、4です。参考書を読んで「わかった」と思っても、症例文の形で問われると選べない。この差は、問題を解く回数でしか埋まりません。

どの分野からどう手を付けるかは分野別の優先順位を主役にした記事に、いつ何を始めるかは時期別にやるべきことをまとめた記事に、勉強の進め方そのものは勉強法の記事にまとめています。対策全体の地図はこちらの記事から辿れます。

NaikaQuest は難易度対策にどう使える?

弱い分野がどこかを数字で把握することと、そこに何度も戻ることの2つに使えます。この試験の準備で地味に重いのが、「今の自分がどの分野で間違えやすいか」を把握し続ける作業です。紙で管理しようとすると、それ自体が仕事になります。

NaikaQuest は、過去問そのものではなく、出題されやすい疾患・論点をもとにしたオリジナルの5択症例問題を AI が作るツールです。分野別に解答結果が記録されるので、手つかずの分野や間違えやすい論点が自然に見えるようになります。そして間違えた論点には、別の症例・別の問い方で何度でも戻ってこられます。

既存の過去問題集やセルフトレーニング問題を置き換えるものではありません。それらで見つかった弱点を、毎日の演習で埋めていくための補助として作っています。スマホから1日3問(無料プラン)で始められるので、まず「一番手をつけていない」と感じた分野から試してみてください。

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試験対策の全体像は「総合内科専門医試験の対策は何から?全体像」、ほかの記事は記事一覧からご覧いただけます。

よくある質問

総合内科専門医試験の合格率はどのくらいですか?

日本内科学会が公表しており、直近では約9割です(2025年度は93.1%)。ただし2016年度は56.7%で、この10年で大きく上がっています。受験する年度の数字は学会の「試験結果」のページで確認してください。

合格率はなぜ上がったのですか?

同じ期間に受験者数が7,731人から1,840人へおよそ4分の1に減っています。合格率が上がったというより、受験する層が変わったと見るほうが実態に近い数字です。

内科専門医試験の合格率はどのくらいですか?

2021年度の開始以降、おおむね85〜95%で推移しています。直近の2025年度は95.6%でした。

総合内科専門医試験は難しいですか?

合格だけを目標にするなら、そこまで難しい試験ではありません。内科全般をしっかり研修してきた人であれば知識の土台はすでにあるので、出題形式に慣れて抜けている部分を埋めれば届きます。一方、自分の専門とその周辺しか経験していない場合は、手つかずの分野が失点につながるため、そこを埋める対策が必要になります。

対策しなくても受かりますか?

研修の幅によります。幅広く経験してきた人ほど負担は軽くなりますが、苦手分野を放置したまま臨むと通りません。まず自分がどの分野に触れてこなかったかを確認することをおすすめします。

何割取れば合格できますか?

学会は合格基準を公表していません。受験者の認識では、総合得点について60%前後の絶対基準があると広く考えられていますが、公式に示された数字ではないため目安として受け取ってください。

分野別の足切りはありますか?

分野別の極端な低得点に対する足切りが加わる「ハイブリッド型」とされています。これも公表されたものではありませんが、苦手分野を丸ごと捨てる戦略はとらないほうがよい、という判断材料になります。

苦手な分野は捨てて、得意分野で点を稼ぐ戦略は有効ですか?

おすすめしません。分野別の下限がある以上、捨てた分野で引っかかる可能性があります。得意分野をさらに磨いても上積みは小さいので、弱い分野の底上げを優先するほうが効率的です。

落ちるとしたら、どういう落ち方ですか?

勉強していても落ちる人は、単に総合得点が足りないのではなく、苦手分野を放置したまま本番に行って落ちている可能性が高いです。自分の専門とその周辺だけを診てきた場合に起こりやすくなります。

合格基準や合格率はどこで確認できますか?

合格率などの試験結果は日本内科学会のウェブサイトで公表されています。合格基準(何点で合格か)については公表されていません。

この記事を書いた人

総合内科専門医

総合内科専門医

総合内科専門医・循環器専門医として、二次救急、三次救急など急性期病院で救急診療・入院治療などを10年以上従事しています。NaikaQuestでは、内科専門医試験・総合内科専門医試験の対策を、単なる暗記ではなく「同じ論点を角度を変えて解ける力」に変えることを目指し、問題演習サービスを開発・運営しています。