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総合内科専門医試験の直前1か月は何をする?残り4週間の勉強法【内科専門医にも】
試験まで残り1か月。まだ十分に手を付けられていない分野が頭に浮かんで、「このままで間に合うのか」「今から別の問題集もやったほうがいいのでは」と落ち着かなくなる時期です。
この時期に大切なのは、勉強量を増やし続けることではありません。これまで勉強した内容を、本番で点にできる状態へ仕上げることです。
私自身、総合内科専門医試験はかなり広い範囲まで勉強して臨みました。終わってみて思ったのは、「勉強しすぎたな」ということです。この記事では、その反省も込めて、残り4週間から本番当日までに何を優先すればよいかを、時期ごとに整理します。内科専門医試験の直前期にもそのまま使える考え方です。
直前1か月は、何をどの順番でやる?
直前1か月は「間違えた問題の復習」を軸に、時期が近づくほど対象を絞っていきます。残り4週間で弱点を洗い出し、2週間前から誤答問題と頻出論点を反復し、1週間前からは暗記事項と何度も間違える問題だけに絞ります。
目安は次のとおりです。
| 時期 | 中心にすること | 減らすこと |
|---|
| 残り4〜3週間 | これまでの誤答・迷った問題の洗い出し。手を付けていない分野は基本論点だけ拾う | 新しい教材を始めること |
| 残り2週間 | 誤答問題を自力で解き直す。頻出論点の反復。本番形式の通し演習を1回 | 解説を読んで「分かった」で終わる復習 |
| 残り1週間 | 診断基準・スコア・禁忌など、覚えていれば取れる暗記事項。何度も間違える問題 | 新しい範囲 |
| 前日 | 最後に見ると決めていた項目だけ。睡眠 | 新しい疾患の勉強・夜更かし |
| 当日 | 取れる問題から確実に進める | 1問の難問にこだわること |
進み具合によって調整は必要です。ただ、「まだ知らないこと」を探し続けるより、学んだ内容を確実に取り出せる状態にするという考え方は、多くの受験者に共通して使えます。
直前期とは、どの時期のこと?
直前期とは、知識を広げる段階を終え、これまで積み上げた知識を本番で得点できる形に仕上げる時期のことです。この記事では、おおむね試験まで残り1か月から本番までを指します。
数か月前なら、知らない疾患や苦手分野を一から勉強する価値があります。でも残り2週間、1週間となると、すべての分野を完璧にすることはできません。
この時期に問うべきは「何をまだ知らないか」ではなく、「本番で取れるはずの問題を、本当に取れる状態になっているか」です。勉強の目的そのものを切り替える。そう考えると、やることが整理しやすくなります。
残り4〜3週間は、何をする?
新しい教材は増やさず、これまで解いた問題から「もう一度確認すべきもの」を拾い上げます。「できる問題」と「まだ危ない問題」を分ける作業が中心です。
最優先は、これまで間違えた問題です。特に次のようなものは、もう一度確認する価値があります。
- 知識がまったくなかった問題
- 2択まで絞ったが間違えた問題
- 正解したものの、根拠があいまいだった問題
- 以前にも間違えたことがある論点
全問を最初から解き直す必要はありません。確実に解ける問題まで繰り返すと、限られた時間がそれだけで消えます。
まだほとんど手を付けていない分野がある場合も、この時期なら基本論点を拾う余地はあります。ただし専門書を最初から読むような勉強ではなく、試験で問われやすい代表的な疾患の診断と治療に絞ります。
残り2週間からは、何をする?
誤答問題と頻出論点にさらに絞り、「読めば分かる」ではなく「何も見ずに答えられる」かを確認します。本番形式の通し演習も一度やっておきます。
医師の試験勉強では、解説を読めば内容は理解できることが多いと思います。でも「読めば分かる」と「何も見ずに思い出せる」は別物です。本番で必要なのは後者です。
間違えた問題は、正解の選択肢だけでなく「他の選択肢はなぜ違うのか」まで説明できるかを確認します。ここまでやると、別の聞かれ方をしたときにも対応しやすくなります。
この時期に一度、まとまった問題数を続けて解いておくのもおすすめです。普段は数問解いて解説を読む形になりがちですが、本番は長時間、次々と判断を続けます。目的は点数を測ることだけではありません。
- 迷った問題にどのくらい時間を使うか
- 分からない問題を一度飛ばせるか
- 後半で集中力が落ちないか
これを本番前に一度経験しておくと、当日落ち着いて進められます。
試験1週間前は、何を確認する?
新しい知識は広げず、「覚えていれば取れるのに、忘れると落とす知識」を集中的に確認します。
たとえば、診断基準、重症度分類、臨床スコア、治療開始基準、薬剤の禁忌や重要な副作用、近年変わった治療方針などです。疾患の概念は理解していても、細かい数字や条件を忘れているだけで失点します。
総合内科の領域では、臓器別の疾患だけでなく、医療安全、統計・EBM、医療倫理、高齢者医療といった分野横断のテーマも頻出の傾向があります。ここも一度目を通しておきます。
ゼロから覚えるのではありません。一度覚えた知識を、本番で取り出せる場所まで戻しておく作業です。
直前期に、勉強しすぎることはある?
あります。勉強量が多すぎるというより、試験対策として必要以上に範囲を広げすぎることがあります。直前期は「何を足すか」より「何を捨てるか」が大事です。
内科は範囲が広く、勉強するほど「まだ知らないこと」が出てきます。終わりを自分で決めなければ、いつまでも続けられてしまいます。
私自身、ちゃんと勉強して本番に臨んだところ、本番は思っていたより易しく感じ、勉強しすぎたと思いました。風呂敷を広げすぎて、勉強にはなりましたが、試験対策としては過剰でした。何が出るかが分かっていれば、そこだけに集中したと思います。
もちろん、これは一人の受験経験にすぎません。手応えは人によって違い、「楽な試験」という意味でもありません。ただ、直前期に新しい内容へ進むか迷ったら、こう考えてみてください。
「この1時間は、新しい知識を増やすのと、以前間違えた10問を解き直すのと、どちらが得点につながるか」
苦手分野は、直前期でも勉強すべき?
捨てる必要はありませんが、目標は「得意にする」ではなく「基本問題を落とさない」に下げます。
特に、自分の専門から遠い分野は要注意です。私は循環器が専門ですが、そこから遠い膠原病などは治療方法がかなり変わっていて、勉強し直すのが大変でした。こういう分野は、以前の知識のままで解くと落としやすくなります。
直前期に専門医レベルまで深掘りする必要はありません。代表的な疾患、診断の考え方、標準的な治療、重要な副作用や禁忌。この基本論点を落とさない状態を優先します。どの分野を優先するかは「総合内科専門医試験はどの分野から手を付ける?分野別の優先順位の考え方」で整理しています。
試験前日と当日は、何をする?
前日は新しい範囲を増やさず、最後に見ると決めていた項目だけを確認して、睡眠を優先します。当日は1問の難問に時間を使いすぎず、取れる問題から確実に進めます。
前日に新しい疾患を勉強しても、それが本番で出るとは限りません。一方、睡眠不足は試験全体に響きます。何度も間違えた問題、診断基準、スコア、禁忌など、「前日にはこれだけ見る」と前もって決めておいたものを見直して終えるのがおすすめです。
当日は、見たことのない選択肢や判断に迷う問題が必ず出ます。そこで「この問題が解けない=全体ができていない」と考えないこと。分からない問題はいったん飛ばし、取れる問題を先に進めて、最後に戻れるようにしておくほうが安全です。
直前期の不安とは、どう付き合う?
不安をなくそうとするより、「不安になったら何をするか」を先に決めておくほうが現実的です。たとえば「不安になったら、以前間違えた問題を解く」と決めてしまいます。
試験勉強のつらさは、先が見えないことにあります。私の場合、問題集を1周終えるまでは全体像が見えず、自分の実力がどの程度なのかも分かりませんでした。先の見えないゴールを目指しているようで、きつかった。直前期の不安も、根っこは同じだと思います。
知らない知識を見つけるたびに範囲を広げると、やることは際限なく増えます。行き先を「間違えた問題」に決めておけば、少なくとも「何をすればいいか分からない」状態は避けられます。体調管理と睡眠も、実力を出し切るための準備のうちです。
NaikaQuest は、直前期にどう使える?
NaikaQuest は新しい知識を覚えるための教材ではなく、これまで勉強した知識を問題形式でもう一度引き出すための補助ツールです。今の教材で誤答の復習が十分に回せているなら、直前期に無理に足す必要はありません。
ここまで「直前期に教材を増やしすぎない」と書いてきました。ですから、今使っている問題集で復習が回せているなら、それで十分です。
一方で、次のような場合には、問題演習を補う方法の一つになります。
- 間違えた問題を探し直すのが面倒
- 専門外の分野だけ、もう少し問題を解きたい
- まとまった時間はないが、5分なら使える
私が受験勉強をしていたとき、外来には合間がなく、勉強は無理でした。当直では空いた時間に勉強しようとしましたが、勉強の準備に時間を取られ、患者対応の合間に勉強できる時間はほとんどありませんでした。だから、スマホで簡単にできるものを作りました。
NaikaQuest は、AI が作るオリジナルの5択症例問題を、スマホを開いてすぐ解ける形にしています。分野別の正答率が見えるので、どこで間違えやすいかが分かります。Premium プランでは、間違えた問題だけをまとめて解き直したり、分野を指定して解いたりできます。
既存の過去問題集やセルフトレーニング問題を置き換えるものではありません。それらで学んだ知識を、問題形式でもう一度確認するための補助です。無料プランでは1日3問から試せます。まず3問、いま自分がどのくらい答えられるかを確かめてみてください。
試験対策の全体像は「総合内科専門医試験の対策は何から?全体像」、ほかの記事は記事一覧からご覧いただけます。
よくある質問
総合内科専門医試験の直前1か月は何をすればいいですか?
「間違えた問題の復習」を中心に、「診断基準・スコア・禁忌などの最終確認」と「本番形式の通し演習」を組み合わせるのがおすすめです。直前期は知識を広げるより、学んだ知識を本番で確実に使える状態へ仕上げる時期です。
残り4週間はどういう順番で進めればいいですか?
残り4〜3週間で誤答問題と弱点を洗い出し、2週間前から誤答問題と頻出論点を中心に反復し、1週間前からは暗記事項と何度も間違える問題にさらに絞る順番が分かりやすいでしょう。
直前期に新しい教材を増やしてもいいですか?
基本的にはおすすめしません。今の教材で明らかに足りない部分を補う場合を除き、新しい教材を始めるより、これまで間違えた問題を確実に取れる状態にすることを優先します。
直前期とはいつからですか?
厳密な定義はありませんが、この記事ではおおむね試験まで残り1か月から本番までを指しています。知識を広げる勉強から、本番で点を取るための復習へ比重を移す時期です。
試験1週間前は何を確認すればいいですか?
診断基準、臨床スコア、重症度分類、治療開始基準、薬剤の禁忌など、覚えていれば取れる一方で忘れやすい項目をまとめて確認します。総合内科の領域では、医療安全、統計・EBM、医療倫理、高齢者医療などの分野横断のテーマも確認しておくとよいでしょう。
苦手分野は直前期でも勉強すべきですか?
勉強する価値はありますが、直前期に一から仕上げようとしないことが大切です。目標を「得意にする」ではなく「代表的な疾患や基本的な診断・治療を落とさない」に置きます。
試験前日は勉強したほうがいいですか?
軽い確認はしてもよいですが、新しい範囲を広げることはおすすめしません。何度も間違えた問題や暗記事項など、前もって決めておいた項目だけを確認し、睡眠と体調を優先するほうが本番で実力を出しやすくなります。
直前期に勉強しすぎることはありますか?
あります。医学の勉強としては無駄でなくても、試験対策として必要以上に範囲を広げると、誤答問題や重要論点の復習に使える時間が減ります。直前期は「何を足すか」より「何を捨てるか」が大切です。
この記事を書いた人

総合内科専門医
総合内科専門医・循環器専門医として、二次救急、三次救急など急性期病院で救急診療・入院治療などを10年以上従事しています。NaikaQuestでは、内科専門医試験・総合内科専門医試験の対策を、単なる暗記ではなく「同じ論点を角度を変えて解ける力」に変えることを目指し、問題演習サービスを開発・運営しています。