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内科専門医試験・総合内科専門医試験の
教材はどう選ぶ?組み合わせ方を整理
教材を調べ始めると、SNSでも合格体験記でも次々と名前が出てきて、「結局どれを買えばいいのか」で手が止まる——内科専門医試験・総合内科専門医試験の教材選びは、多くの医師がそこでつまずきます。
結論から言えば、教材は「公式過去問題集+問題演習教材1〜2種類+辞書1冊」で足ります。動画講座は、専門外が特に不安な人だけ足せば十分です。
| 役割 | 代表的な教材 | 必要度 |
|---|
| 出題傾向をつかむ | 公式の過去問題集(日本内科学会) | 必須 |
| 問題演習で量をこなす | セルフトレーニング問題・QBオンラインなどから1〜2種類 | 必須 |
| 間違えたときに戻る辞書 | イヤーノート(最新版) | あると便利 |
| 専門外の導入・直前の確認 | 動画講座 | 必要な人だけ |
この記事では、教材を役割ごとに整理し、忙しい医師がムダなく組み合わせる考え方を、実際に受験した総合内科専門医の立場からまとめます。
教材はどう選べばいい?
教材は「数を増やす」のではなく「役割で3つに分けて、足りない役割だけ足す」のが基本です。
教材選びとは、たくさんある問題集・参考書・動画講座の中から、自分の知識量と残り時間に合うものを役割ごとに組み合わせる作業です。教材は無数に見えますが、果たす役割は大きく3つしかありません。①出題傾向をつかむ、②問題演習で量をこなす、③わからないときに戻る辞書。この3役が埋まっていれば、それ以上は「増やすほど良い」ものではありません。手を広げすぎると消化不良になり、勉強範囲だけが無駄に広がります。
役割①:出題傾向をつかむ教材は?
まず使いたいのは公式の過去問題集です。出題のされ方と自分の苦手分野を知るのに最も適しています。
日本内科学会が出している公式の過去問題集は、実際の出題の傾向や、よく問われる疾患群をつかむのに役立ちます。まず1周して、「どう聞かれるか」と「自分はどの分野が弱いか」を確認するのが基本です。ただし公開されている問題数は限られていて、全分野を網羅しているわけではありません。これだけで仕上がるとは限らない点は「総合内科専門医試験は過去問だけで足りる?」で詳しく整理しています。
役割②:問題演習で量をこなす教材は?
演習量の中心になるのは、セルフトレーニング問題・QBオンライン・THE内科専門医問題集などの問題演習教材です。1〜2種類を軸にします。
知識として知っていても、選択肢になると迷う。似た疾患の鑑別を間違える。こうしたミスは、解いてみないと見えません。ここを埋めるのが問題演習教材です。
- セルフトレーニング問題(日本内科学会):学会が出している問題で、最新トピックの確認にも使われる受験生の定番です。内科専門医試験より少し難しめです。
- QBオンライン(内科専門医試験向け):スマホ・PCで使え、疾患の網羅性が高い問題集です。細かい知識まで問われる問題もあるので、イヤーノートと行き来しながら使うと効率的です。
- THE内科専門医問題集 / THE総合内科ドリル:追加の問題演習に使われます。
全部やる必要はありません。1〜2種類を軸に、苦手分野を中心に回すのが現実的です。
役割③:辞書として戻る教材は?
通読用ではなく、間違えたときに調べて戻る辞書として、イヤーノートなどの参考書を使います。
イヤーノートに代表される内科の総合参考書は、最初から通読するものではありません。問題を解いて間違えたとき、その疾患の周辺知識を確認する「辞書」として使います。試験に出るポイントがまとまっていて試験対策としては有用な辞書です。大切なのは最新版を使うこと。診断基準やガイドラインは改訂されるため、古い版だと情報がずれている可能性があります。ガイドラインそのものや「今日の臨床サポート」などの調べもの用ツールも、辞書役として併用できます。
動画講座は必要?
動画講座は必須ではありません。「専門外分野の導入」と「直前期のガイドライン改訂・傾向確認」に役立つ追加教材です。
- CareNeTV(出るズバ・オールスターレクチャー・Dr.中島の模擬問題など):専門外分野の導入や、直前期のガイドライン改訂・傾向確認に使えます。
- Q-Assist(内科専門医試験向け):もともと内科専門医試験向けの動画で、総合内科専門医試験では専門外分野の導入として使えます。範囲が広いので、全部見ようとするとオーバーワークになりがちです。
- ドクターズスタディ Dr.孝志郎の講座:高額ですが、総合内科専門医試験向けに出題分析・予想問題・分野別講義がまとまっています。
どれも視聴に時間と費用がかかります。全員に必須というより、「時間が確保できる人・専門外が特に不安な人」向けの追加教材です。人が作ったまとめノートを見るような感覚で、専門外分野を短時間で押さえられるのが利点です。
「次に出そうな疾患」を予想する教材は当たる?
予想系の教材は「よく出る疾患」の部分は信頼できますが、「次に出そうな疾患」の予想は教材ごとに差があり、当たるかは読めません。
多くの教材が「よく出る疾患+次に出そうな疾患」を扱っています。前者は各教材でほぼ共通していますが、後者の予想は教材によってばらつきがあります。予想を当てにして教材を何種類も買い足すと、勉強範囲だけが広がりがちです。予想部分は「保険」程度に考え、まずは共通してよく出る疾患と自分の苦手分野を固めるのが先です。
なお、受験の注意事項では、SNSやインターネットへの書き込みを含め、出題内容を開示することが禁止されています。いわゆる「再現問題」「復元問題」は公式に流通しているものではなく、正式に公開された問題は学会の公式過去問題集で確認するのが基本です。詳しくは「総合内科専門医試験の「復元問題」は手に入る?」で整理しています。
忙しい医師向けの教材の組み合わせは?
「公式過去問題集(必須)+問題演習教材1〜2種(演習)+最新版のイヤーノート(辞書)」を軸に、時間に余裕があれば動画講座を足すのが基本形です。
教材選びで失敗しやすいのは、「良さそうな教材を全部買って、どれも中途半端になる」パターンです。役割が埋まれば、数は最小限でかまいません。
- 公式過去問題集 ― 必須:傾向把握の土台。最新のものを1周して、苦手分野を把握します。
- 問題演習教材 ― 1〜2個:セルフトレーニング問題やQBオンラインなどから、公式過去問集が余裕なら苦手分野だけを、自信がないなら全分野を解いて得意不得意をしっかり把握します。
- 辞書 ― イヤーノートがあると便利:最新版を、間違えた箇所の確認用に手元に置きます。
- 動画講座 ― 時間に余裕があるとき:専門外が特に不安な人向け。
この上で大事なのは、どの教材も「解いて終わり」にせず、間違えた論点を繰り返し確認することです。
内科専門医試験と総合内科専門医試験で、教材選びは違う?
合格するだけなら、教材選びの本質は同じです。総合内科専門医試験のほうが扱う疾患がやや増えますが、基本は共通しています。違うのは「どこまでの知識を目指すか」で、それによって必要な教材の量が変わります。
私自身の感覚では、内科専門医試験に余裕を持って受かる力がある人なら、総合内科専門医試験との差は思いのほか小さく感じると思います。
一方で、内科専門医試験がギリギリだった人は、同じ知識のままでは総合内科専門医試験には届きません。目指す知識の水準を一段上げる必要があります。
どちらの試験でも、「公式過去問題集+問題演習+辞書」という骨格は変わりません。自分がいまどの位置にいて、どこまで目指すかで、演習量と深さを調整します。
私が実際に使った教材は?
私は QuestionBank(QB)とイヤーノートを軸に、受験した先輩の話やノートも参考にしながら、全領域の試験対策ノートを作りました。点数は余裕で9割を超えましたが、ノート作りは時間の割に効率がよいとは言えません。
試験勉強では、QuestionBank で問題演習を重ね、イヤーノートを辞書として使いました。そこに、受験した先輩から聞いた話や先輩のノートを加えて、全領域の試験対策ノートを自分で作り上げました。
結果として点数は9割を超え、かなり良い成績でした。ただ、ノート作りは作業そのものに大きな時間を取られます。合格するという目的だけで考えれば、費用対効果はよくありませんでした。ただこの過剰な対策をしたノートたちがNaikaQuestの基盤になっています。
これから教材を選ぶ人には、ノートを一から作るより、問題演習の量を確保することをすすめます。受験体験の詳細は「総合内科専門医試験の合格体験記」にまとめています。
直前期に、教材はどう絞る?
直前期は教材を増やさず、「これまで間違えた問題が入っている教材」と「辞書1冊」に絞ります。新しく買い足すのは、3つの役割のどれかが本当に空いているときだけです。
試験まで1か月を切ると、まだ使っていない問題集や、合格体験記で見かけた教材が急に気になり始めます。でも、ここで1冊増やすのはおすすめしません。新しい教材は、何がどこに載っているかをつかむまでに数日かかります。直前期の数日は、間違えた問題をもう一度解き直すのに使ったほうが点につながります。
直前期に手元に残すのは、次の2つで足ります。
- 間違えた問題が入っている教材:公式過去問題集や問題演習教材のうち、印をつけた問題だけを解き直します。全問をもう1周する必要はありません。
- 辞書(イヤーノートなど):解き直しで迷った論点を確認するためだけに使います。通読はしません。
動画講座を使っている人は、苦手分野の要点を見直す用途に絞ります。残り時間の使い方そのものは「総合内科専門医試験の直前1か月は何をする?」で詳しく整理しています。
NaikaQuest は教材の組み合わせのどこに入る?
公式過去問題集は全体の傾向をつかむ教材、QBやセルフトレーニング問題はまとまった演習をする教材、イヤーノートは調べる教材です。NaikaQuest は、その組み合わせで足りなくなりがちな「同じ分野を、別の症例・別の聞かれ方で繰り返す演習量」を補うための教材です。
既存の問題集を解き終えると、「この分野をもう少し別の問題で練習したい」場面が出てきます。でも、手元の問題集の問題数には限りがあります。
NaikaQuest は、過去問題集や問題集、イヤーノート、動画講座を置き換えるものではありません。それらで学んだ知識を、AI が作るオリジナルの5択症例問題で反復するためのツールです。スマホで開いてすぐ解け、分野別の正答率でどこを間違えやすいかが分かります。分野を指定して解いたり、間違えた問題だけをまとめて解き直したりできます。
費用の面でも、演習量を足す手段としては取り入れやすいツールです。市販の問題集は1冊7,000〜10,000円以上することもあり、スマホで使える既存の演習サービスには収録数が決まっていて2万円台のものもあります。NaikaQuest の Premium プランは月額3,980円(税込)で、1日20問まで解けます。問題は2,000問以上(2026年10月時点)あり、利用に応じて新しい問題が順次追加されています。収録数が決まった教材を解き切る形ではなく、苦手分野を指定して新しい問題で繰り返し確認できるのが、書籍や従来の演習サービスとの違いです。
まずはカード登録不要の無料プラン(1日3問)で、問題の難易度や解説が自分に合うかを確かめてみてください。
試験対策の全体像は「総合内科専門医試験の対策は何から?全体像」、ほかの記事は記事一覧からご覧いただけます。
よくある質問
内科専門医試験の教材は何を買えばいいですか?
役割を3つに分けて考えます。出題傾向をつかむ公式の過去問題集、問題演習用の教材1〜2種類、辞書として戻る最新版の参考書(イヤーノートなど)。この3役が埋まれば、あとは専門外が不安なときに動画講座を足す程度で十分なことが多いです。
内科専門医試験と総合内科専門医試験で、必要な教材は違いますか?
合格するだけなら、教材選びの本質は同じです。総合内科専門医試験のほうが扱う疾患はやや増えますが、「公式過去問題集+問題演習+辞書」という骨格は共通です。どこまでの知識を目指すかによって、演習量と深さを調整します。
教材はたくさん買ったほうが有利ですか?
数を増やすより役割で分けるほうが効果的です。教材を増やしすぎると消化不良になり、勉強範囲だけが無駄に広がります。足りていない役割だけを補うのが効率的です。
イヤーノートは通読すべきですか?
通読より、間違えた箇所を調べる辞書として使うのが効率的です。最新版を使うこと、問題演習と往復することがポイントです。
QBオンラインとセルフトレーニング問題、どちらを使えばいいですか?
どちらも問題演習の定番で、片方に絞っても両方使っても構いません。網羅的に演習したいならQBオンライン、学会の問題で最新トピックも確認したいならセルフトレーニング問題、という使い分けがおすすめです。大切なのは、解いた結果から苦手分野を把握することです。
動画講座は必要ですか?
必須ではありません。専門外の分野を一から理解する導入や、直前期のガイドライン改訂・傾向確認に役立つ追加教材です。視聴に時間がかかるので、試験までの期間と合わせて使うかを決めます。
NaikaQuestは費用面でどうですか?教材費を抑えたいのですが。
演習量を足す手段としては取り入れやすい価格設定です。市販の問題集が1冊7,000〜10,000円以上、既存の演習サービスが2万円台のこともある中で、NaikaQuest の Premium プランは月額3,980円(税込)で1日20問まで解けます。問題は2,000問以上(2026年10月時点)あり、新しい問題が随時追加されています。まずはカード登録不要の無料プラン(1日3問)から試せます。
ChatGPTやGeminiに頼めば、自分で問題を作れるのではないですか?
汎用AIでも問題文そのものは作れますが、試験対策の演習に使ううえでは注意点があります。第一に、汎用AIは「内科専門医試験・総合内科専門医試験で何が問われやすいか」を踏まえて出題するわけではなく、出題形式も毎回そろうとは限りません。第二に、医学的な誤り(もっともらしい誤答や誤った解説)が混じっても、受験者側では気づきにくいという弱点があります。NaikaQuest は、汎用AIの一般知識からその場で生成するのではなく、総合内科専門医が監修したデータベースをもとに、試験の出題範囲を意識したオリジナルの5択症例問題を出題する設計にしています。毎回プロンプトを工夫する手間なく、出やすい疾患を中心に演習量を足したい場合に向いています。
「再現問題」「復元問題」は使ったほうがいいですか?
受験の注意事項では、出題内容を開示することが禁止されています。いわゆる再現問題・復元問題は公式に流通しているものではなく、正確性も保証されていません。正式に公開された問題は、学会の公式過去問題集で確認するのが基本です。
直前期に新しい教材を買ってもいいですか?
基本的にはおすすめしません。新しい教材は中身をつかむまでに時間がかかるため、直前期は手元の教材で間違えた問題を解き直し、迷った論点を辞書で確認するほうが得点につながります。買い足すのは、出題傾向・問題演習・辞書のどれかの役割が本当に空いている場合だけにします。
古い版の問題集や参考書でも大丈夫ですか?
診断基準やガイドラインは改訂されるため、できるだけ最新版を使うのがおすすめです。古い版を使う場合は、変更が大きい分野(治療方針が変わった疾患など)に注意が必要です。
この記事を書いた人

総合内科専門医
総合内科専門医・循環器専門医として、二次救急、三次救急など急性期病院で救急診療・入院治療などを10年以上従事しています。NaikaQuestでは、内科専門医試験・総合内科専門医試験の対策を、単なる暗記ではなく「同じ論点を角度を変えて解ける力」に変えることを目指し、問題演習サービスを開発・運営しています。