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総合内科専門医試験の「復元問題」は手に入る?
探す前に知っておきたいこと
公式の過去問題集を一通り解き終えて、「これだけでは演習量が足りない」と感じたとき、多くの人が次に検索するのが「復元問題」「再現問題」という言葉です。復元問題とは、実際に受験した人が試験後に記憶をもとに問題を書き起こしたもので、学会が公式に配布しているものではありません。 結論から言うと、探して手に入れることはおすすめできません。理由は学会が出題内容の開示を禁じていることと、出回っているものの正確性を誰も保証していないことの2つです。この記事では、その2点を具体的に整理したうえで、演習量を埋めるために実際に何ができるかを説明します。
復元問題・再現問題とは何のこと?
受験者が試験後に記憶をもとに書き起こした、非公式の問題のことです。学会が作成・配布しているものではなく、公式教材とはまったく別物です。日本内科学会は、認定内科医試験・総合内科専門医試験の公式な過去問題集を出版しています。受験者が「過去問」と言うとき、通常はこちらを指します。一方で「復元問題」「再現問題」と呼ばれるものは、受験した人が試験会場を出たあとに「こういう問題が出た」と記憶を頼りに書き起こしたもので、学会は関与していません。この2つは名前が似ているだけで、出どころも正確性の保証もまったく違います。
復元問題は手に入る?
学会が出題内容の開示を禁じているため、公式に流通しているものはありません。
受験にあたっては、出題内容を公開してはならないことが受験者に伝えられます。受験の注意事項でも、SNS やインターネット掲示板への書き込みを含め、出題内容を開示する行為は一切禁止とされています。つまり復元問題は、その約束の外側で作られたものということになります。「どこかにまとまった復元問題集がある」という前提で探し始めると、労力の割に得られるものが少なく、しかも次に説明する信頼性の問題が必ずついて回ります。
なお、この記事では具体的な入手先や内容には触れません。探し方を案内すること自体が、上に書いた前提と矛盾するためです。
なぜ復元問題に頼るのはリスクがあるのか?
「学会が禁じている」という点に加えて、内容の正確性を誰も保証していないという実務上の問題があります。勉強の道具としては、ここが一番こわいところです。
「みんな使っているらしい」と聞いたことがあるかもしれません。でも、道具として見たときの弱点は思っているより深いところにあります。
① 誰が書いたのか、どこまで正確なのかを検証する手段がない
復元問題は、試験を受けた直後の記憶をもとに再構成されたものです。作った人に悪意がなくても、記憶は必ず劣化します。選択肢が1つ抜けている、数値がずれている、患者背景が入れ替わっている——こうした違いがあっても、読んでいる側には判別できません。そして厄介なのは、間違った内容ほど覚えてしまうことです。正しい知識を確認するために解いたはずが、誤った選択肢を「これが正解だった」として記憶してしまうと、独力で気づくのはほぼ不可能になります。出所の分からない教材で怖いのは、点が伸びないことではなく、間違いを自信をもって覚えてしまうことです。
② 解説の裏付けが弱い
公式の問題集や市販の教材には、根拠となる考え方や解説がつきます。復元問題には、解説がないか、あっても誰がどの根拠で書いたのか分からないことがほとんどです。5択問題は「なぜ他の4つが誤りか」まで分かって初めて1問分の価値が出るので、ここが欠けた問題を大量に解いても、得られるものは思ったより少なくなります。
③ 情報が古くなる
出題の傾向は少しずつ変わります。手に入るのはたいてい何年か前のもので、それが今の傾向を反映している保証はありません。
正確性が確認できない教材は、勉強量としてはカウントされても、実力としては積み上がりにくい。ここが一番の問題です。
では、公式の過去問を解き終えたあとは何をすればいい?
まずは日本内科学会が出している公式の過去問題集と、セルフトレーニング問題(いわゆる「セルトレ」)を軸に据えて、そこで間違えた論点を別の教材で埋めていくのが、遠回りに見えて確実です。
やることの順番はシンプルです。
| 段階 | やること | 目的 |
|---|
| 1 | 公式の過去問題集を解く | 出題の形式と論点の粒度をつかむ |
| 2 | 間違えた問題を分類する | 知識が無いのか、知っているが選べないのかを分ける |
| 3 | 該当分野を教材で確認する | 抜けている知識を埋める |
| 4 | 同じ論点を別の問題で解き直す | 「覚えた」ではなく「使える」に変える |
多くの人が足りないと感じるのは、実は1ではなく4です。公式の過去問は一度解くと答えを覚えてしまうため、同じ問題をもう一度解いても、論点を理解したのか問題を記憶したのかを区別できません。復元問題を探したくなる動機の正体は、たいていここにあります。「新しい問題文で、同じ論点を確認したい」という要求です。
なお「そもそも公式の過去問だけで対策として足りるのか」という量の話は、「総合内科専門医試験は過去問だけで足りる?演習量不足の埋め方」で詳しく整理しています。
演習量を埋めるには、どんな問題を解けばいい?
本番の問題そのものを探すのではなく、同じ論点を別の角度から問う問題を解くほうが、実力の確認になります。
ここが復元問題を探す発想との一番の分かれ道です。本番の問題を手に入れようとするのは「出た問題を当てにいく」考え方ですが、5択の症例問題で問われるのは、その疾患をどの切り口からでも説明できるかどうかです。同じ論点でも、診断で問われるか、検査値の解釈で問われるか、治療選択で問われるか、禁忌で問われるかによって、必要な知識の引き出し方は変わります。
つまり、同じ問題を再現して解くことより、同じ論点を別の聞かれ方で解けるかのほうが、本番で効く確認になります。そしてこれは、復元問題には構造上できないことです。復元問題は「過去に出た1つの問い方」しか持っていないからです。同じ問題集を繰り返すと答えを覚えてしまうという悩みは「問題集は何周すればいい?2〜3周より重要な終了基準」でも整理しているので、あわせて参考にしてください。
NaikaQuest は復元問題の代わりになる?
代わりにはなりません。ただ、復元問題を探していた人が本当に必要としていたもの——「同じ論点を、新しい問題文でもう一度確認する」——は、ここで埋められます。
ここまで見てきたように、復元問題を探したくなる背景には、「本番で実際にどんな問題が出たのかを知りたい」という気持ちがあります。ただ、本当に知りたいのは問題文そのものというより、どんな疾患が問われ、どんな知識が重視され、どのような形で出題されるのかではないでしょうか。
そう考えると、公開ルールに抵触する可能性のある復元問題を集めなくても、目的は達成できます。
NaikaQuest は、専門医試験で問われやすい疾患や論点をもとに、AI がオリジナルの5択症例問題を作成します。同じ疾患でも症例設定や問い方を変えて繰り返し演習できるため、「この疾患では何を理解しておく必要があるのか」「別の聞かれ方をしても答えられるか」まで確認できます。
もちろん、既存の過去問や問題集を置き換えるものではありません。ただ、過去問から出題傾向をつかみ、その周辺知識を新しい問題で何度も確認するという使い方には向いています。
復元問題を探す目的が「出題される疾患や論点を知り、本番に対応できる力をつけること」なのであれば、問題そのものを再現することにこだわるより、NaikaQuest で同じ論点を別の症例・別の角度から繰り返した方が、試験対策としては合理的だと考えています。
NaikaQuest は復元問題を探していた人にどう使える?
復元問題を探したくなるのは、「本番でどんな疾患や論点が出たのかを知り、似た問題に対応できるようにしたい」という気持ちがあるからだと思います。ただ、その目的のために、公開が禁止されている復元問題そのものを使う必要はありません。NaikaQuest は、専門医試験で問われやすい疾患や論点を、AI が作るオリジナルの5択症例問題で繰り返し演習できるサービスです。毎回異なる症例や問い方で出題されるため、答えを暗記するのではなく、「この疾患なら何を考え、どう判断するか」を別角度から何度も確認できます。復元問題を探す本来の目的を考えると、むしろこちらの方が効率よく対策できるはずです。
試験対策の全体像は「総合内科専門医試験の対策は何から?全体像」、ほかの記事は記事一覧からご覧いただけます。
よくある質問
総合内科専門医試験の復元問題はどこで手に入りますか?
学会が出題内容の開示を禁じているため、公式に流通しているものはありません。この記事では具体的な入手先も案内していません。演習量を増やしたい場合は、公式の過去問題集や市販の問題演習教材を軸にすることをおすすめします。
復元問題と公式の過去問題集は何が違いますか?
公式の過去問題集は学会が出版しているものです。復元問題は受験者が記憶をもとに書き起こした非公式のもので、学会は関与していません。名前は似ていますが、出どころも正確性の保証も別物です。
復元問題を使って勉強するのは問題がありますか?
学会が出題内容の開示を禁じており、SNS や掲示板への書き込みを含めて開示行為は認められていません。それに加えて、内容の正確性を誰も保証していないという実務上の問題があります。誤った内容を正しいものとして覚えてしまうと、自分では気づけません。
復元問題の内容はどのくらい正確なのですか?
検証する手段がありません。試験直後の記憶をもとに再構成されているため、選択肢の欠落や数値のずれが含まれていても、読む側には判別できません。
公式の過去問を解き終えました。次は何をすればよいですか?
間違えた問題を「知識が無かった」「知っていたが選べなかった」に分類し、該当分野を教材で確認したうえで、同じ論点を別の問題で解き直すのが確実です。同じ問題の解き直しは、論点を理解したのか問題を覚えたのかを区別できません。
過去問の答えを覚えてしまいました。どうすればよいですか?
同じ論点を別の角度から問う問題に切り替えてください。診断・検査・治療・禁忌など問われ方が変わっても答えられるかどうかが、実力の確認になります。
本番に近い問題を解きたいのですが、どうすればよいですか?
本番の問題そのものを探すのではなく、本番と同じ「5択の症例問題」という形式で、頻出論点を繰り返し演習するのが現実的です。出題形式に慣れることと、論点を引き出せるようにしておくことは、別々に準備できます。
復元問題を探す時間があったら、何に使うべきですか?
間違えた問題の見直しに使うのが最も効率的です。探す作業自体は1問も解けていないため、勉強時間としては積み上がりません。
この記事を書いた人

総合内科専門医
総合内科専門医・循環器専門医として、二次救急、三次救急など急性期病院で救急診療・入院治療などを10年以上従事しています。NaikaQuestでは、内科専門医試験・総合内科専門医試験の対策を、単なる暗記ではなく「同じ論点を角度を変えて解ける力」に変えることを目指し、問題演習サービスを開発・運営しています。